ネタに困りMLで話題になっていた、パワーウインドウをパクらせていただきました。
挟み込み防止機構とキーOFF後作動機能は1998/01のマイナーチェンジによって追加されたものです。しかしこの両機能はオート機構の付いている運転席ドアガラスのみの設定です。助手席・スライドドアのウインドウには挟み込み防止機構が付かないわけですから、お子様には気を付けてあげてください。

【概要】
ワンタッチ式パワーウインドウ装着車に挟み込み防止機構を追加しました。

【機構説明】
  • 挟み込み防止機構付きワンタッチ式パワーウインドウをワゴンSWおよびバンDXを除く全車に標準設定しました。なお、挟み込み防止機構は運転席ドアガラスにのみ設定されています。
  • 挟み込みを検知するコントローラーをマスタースイッチに内蔵しました。コントローラーは、パルス発生部から送られてくるパルスを常に検知しており、挟み込みが行われた場合(パルス幅が変化)にパワーウインドウモーターを反転させます。
  • ワンタッチ式パワーウインドウにキーOFF後作動機能を追加しました。なお、キーOFF後作動機能は運転席ドアガラスにのみ設定されています。
【構造と作動】
●キーOFF後作動機能(運転席ドアガラスのみ)
  1. イグニッションスイッチをON-OFFにすると、マイクロコンピューター内のキーOFF後作動回路がONして、約45秒間マニュアル作動およびオート作動が行えます。
  2. 下記の条件がひとつでも成立すれば作動を停止します。
    • タイマー時間(約45秒間)が経過
    • 運転席ドアカーテシランプスイッチ ON-OFF(ドア開-閉)
    • マスタースイッチ内のマイクロコンピューターがモーターロック電流を検知したとき
●挟み込み防止機構(運転席ドアガラスのみ)
  1. オートアップ作動およびキーOFF後作動中に物を挟み込むと、コントローラーがモーター回転数(パルス幅の変化)を検知して、強制的に運転席ドアガラスを約50mmまたはドアガラスが開いている量(すき間)が約200mmに達していない場合は約200mmになるまでダウンさせます。
【作動】
●作動原理
パワーウインドウモーターの回転を検出するパルスセンサーのパルス幅の増加率を、マスタースイッチに内蔵されているコントローラーが検知して挟み込みと判定し、パワーウインドウモーターを反転させます。
●作動条件
下記の3つの条件がすべて成立した場合、挟み込み防止機構が働きます。
  • マスタースイッチの運転席用スイッチによるオートアップ作動時およびキーOFF後作動によるマニュアルーオートアップ作動時。(イグニッションスイッチONでマスタースイッチの運転席用スイッチをアップ側に2段操作し続けた場合、コントローラーはマニュアル作動と同様と見なすため、挟み込みを検出しません)
  • 運転席ドアガラスが全閉直前以下。(パワーウインドウモーターに内蔵されているリミットスイッチがON)
  • 挟み込みにおける荷重が検出値以上または、マスタースイッチに内蔵されているコントローラーがモーターロックを検出したとき。
なお、アップ作動開始直後または、運転席ドアガラスがオート作動中で他席のパワーウィンドウを作動させた場合などの電圧降下時において、マスタースイッチに内蔵されているコントローラーは、挟み込みを検出しない場合もあります。

●挟み込み検出後の反転条件および反転降下量
  • マスタースイッチに内蔵されているコントローラーが、挟み込みと判定した時点から運転席ドアガラスが約50mmダウン(下降)します。
  • 挟み込み防止機構が働いて約50mmダウンしても、ドアガラスが開いている量(すき間)が約200mmに達していない場合は、約200mmになるまで反転作動を継続します。
  • 挟み込み防止機構が働き、反転作動が約50mmに到達する以前にドアガラスが全開状態となった場合は、その時点で作動は停止します。
  • なお、上記の条件が成立する前にマスタースイッチに内蔵されているコントローラーがモーターロックを検出した場合は、その時点で作動は停止します。
  • 反転作動中は、マニュアル・オートアップ作動の入力を禁止します。ただし、反転作動終了後にいったんスイッチがOFFされた後、マニュアルアップ入力を受け付けます。
  • 反転作動中にマニュアル・オートダウン作動による入力があった場合は、反転作動終了後ダウン作動に移行します。
●フェールセーフ
リミットスイッチまたはパルスセンサーの異常をマスタースイッチ内のコントローラーが検出した場合、マスタースイッチはマニュアルアップ・ダウン出力のみ受け付けます。
  1. フェール検出方法
    • リミットスイッチでのフェール検出は、リミットスイッチOFF(ドアガラス全閉)の状態でダウン作動を開始してから約2秒間、リミットスイッチがONしない場合。
    • パルスセンサーでのフェール検出は、リミットスイッチOFF(ドアガラス全閉)の状態でダウン作動を開始してから約2秒間、マスタースイッチへの連続したパルス入力がない場合。
  2. フェール検出後からの復帰
    下記の条件が成立した場合には、リミットスイッチおよびパルスセンサーが正常に復帰したと見なし、マスタースイッチ内のコントローラーは通常の制御を行います。
    • マニュアルダウン作動を開始後、リミットスイッチのOFF-ONをマスタースイッチ内のコントローラーが検出した場合。
    • マニュアルアップ・ダウン出力が行われたときに、パワーウインドウモーターの回転による連続したパルスをマスタースイッチ内のコントローラーが検出した場合。


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